家族心中 という過去生

 太一(私)と 名乗っていました。妻の名は 瑠璃。
ちょっと~ それ本当ですか?! と思わず叫んでしまいましたが、瑠璃さんだそうです。
そして息子6歳くらいかな 彼の名前は健一です。

瑠璃は、左足が歩くのに不自由でした。それでも笑顔を絶やさず 家庭を守っていました。
太一も一生懸命働いていました。二人はとても 愛し合っている夫婦でした。

 そんなある日 瑠璃が転んで左足を痛めました。
もとより左足が不自由な瑠璃ですから、今まで以上に歩くことが困難になり、家のこともなかなか思うようにはできなくなりました。
そんな瑠璃を太一も健一も 笑顔で支えます。

 でも そこへ太一まで具合が悪くなりました。脊椎カリエスだそうです。
ふたりは毎日考えました。

これから 私たちはどうなっていくのだろう

働き頭の太一が仕事に出られなくなったら・・・

そして 死んでしまったら・・・

 自分自身の身体が思うように動かない瑠璃にとって、そんな風に考えることは地獄でした。
どうやって 生活していけばよいのか・・・

健一はどうなってしまうのか・・・

二人はどんどん 不安を募らせていきました。
親戚も居らず、ご近所さんとの付き合いもありません。

だれが 健一を守ってくれるの?

ふたりの思いは、最後は健一の行く末になります。
どちらともなく いっそ3人で死のう と話がまとまりました。

 暗いトンネルを 太一が健一と手を繋いで歩いてきます。
暫くして、瑠璃が不自由な足を引きずりながら 一生懸命歩いてきます。
トンネルの先に明るい光が見え、出るとそこはきらきら輝く 海でした。

死を思うふたりには 不釣り合いな眩しいばかりの海原です。

おとうさん きれいだね!!

健一は目を輝かせて 喜んでいます。

そこへ 瑠璃もやってきました。
どんな風に心中したのか、それはみせてもらえません。神さまの配慮だと いつも思います。
それでも、3人でここで心中したのだ と私にははっきり理解できる・・・

 ご供養の時、太一と話をしようとしたら身震いしました。こんなことはとても 珍しいことです。
太一の思いを聞いていくうち やはり私の眼には涙が滲みました。

辛かったね・・・
苦しかったね、3人でずっと 笑顔のまま暮らしたかっただろうに・・・
死ぬことを選んだあなたと瑠璃さんを 私は恨まないよ

あの時はそうするしかない とあなたたちは思ったんだよね

子供まで道連れにして! と罵らないよ
残すことがあなたたちには、地獄だと思えたんだよね

そんな風に伝えました。

瑠璃さんにも 同様に伝えましたが、健一君は違います。
彼はここで自分が死ぬ ということをおぼろげながら知っていました。

でも 本心は生きたかった!

両親が居なくなる という現実、働く人が居なくなって 食べるものにも困るのだ という現実を彼は想像することができません。

 僕は生きたかった!

はっきりとそう 言い切りました。両親を見る目も、あのころの 親をこころの底から信頼している眼ではありませんでした。

 そうだね 君はどんなことがあっても 生きたかったよね

両親の思いとは別に、君には生きる権利もあったものね

それでも 両親はあなたを道連れにした

というよりも、あなたが居たから死ぬことにした と言った方が良いかも知れない

ふたりなら、最後の日までとことん生きただろうね

でも 君をそんなことに付き合わせるわけにはいかない と思った二人の気持ちもわかってあげてほしいな

 二人には君の命を奪う権利はなかったけど、君を育てられない 君を守れない とわかったとき、それでも君をひとり残すことは辛くてできなかったんだよ

確かに 親の勝手だよね

君は何としてでも 生き延びたかもしれない

親のエゴかもしれないし ゆがんだ愛情かも知れないけど、ああするしかなかった両親を赦してあげることは出来ないだろうか?

その後3人は長い間 木の実を食べていました。

やがて 健一君が立ち上がり、太一も 瑠璃さんもそれに続きました。

私に向けて にっこり笑うと、3人はゆっくりと光の元へと還って行きました。

 ありがたいことに、鳳凰がやってきて 3人のまわりをゆっくりと大きく羽ばたいています。

それに励まされるようにして 昇っていき やがて見えなくなりました。

 ふう・・・

また ひとつ 私の過去生が明らかになり、光の元へと送り届けることができました。

私にとって、死 は怖いものでも恐れるものでもありませんが、自分で自分の命を絶つ ということには、やはり強い抵抗がありました。

ですから、昨日はあの 台風の後の真っ青な空が 余計に悲しく見えました。

 それでも、これも一つの過去生です。

ここで家族だった3人に、今生 例えば私への恨み などが残っている場合 お互いが笑顔で生きていくことができません。

 もしも 此処で出会っているなら、それはあの時の辛く悲しい思いを払拭するためです。

それに気付くことができて 良かった と思います。

太一は、間違いなく 瑠璃のことも 健一のことも こころの底から愛しいと思っていたし、護りたい と願っていた。

それが 私にはちゃんと 響いてきました。

 来生 また出会うことができたなら、ずっと笑顔でいような 

太一はそんな風に二人に告げました。その言葉を 瑠璃も 健一もしっかりと受け止めました。

2014年10月15日のブログより

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